特別展・企画展

三岸節子生誕120年記念 特別展「岡田三郎助 優美な色彩・気品ある女性像」
2025(令和7)年は、三岸節子(1905~1999)の生誕120年、二十歳の《自画像》が描かれてから100年の年にあたります。これを記念し、三岸節子が若き頃に師事した洋画界の巨匠・岡田三郎助の画業を紹介する展覧会を、佐賀県立美術館の特別協力により開催します。
1869(明治2)年、佐賀藩士の家に生まれた岡田三郎助は、幼い頃に上京し、寄寓した旧藩主の鍋島直大邸にあった百武兼行の油絵を見て洋画に関心をもつようになりました。その後、岡田家の養嗣子となり、曾山幸彦に洋画の指導を受けました。1895(明治28)年に黒田清輝、久米桂一郎が指導する天真道場に入門。翌年、白馬会の創立に参加するとともに、東京美術学校に新設された西洋画科の助教授に就任しました。1897(明治30)年、文部省初の留学生としてフランスに渡るとラファエル・コランの下で外光派の作風を学び、帰国後、東京美術学校教授となりました。1906(明治39)年に劇作家・小山内薫の妹八千代と結婚。文展や帝展、光風会展に出品する一方、女子美術学校西洋画科の嘱託教授を勤め、三岸節子などのちに女性洋画家の先駆者となる生徒たちを指導しました。
本展では、日本近代洋画の巨匠で第1回文化勲章も受章した岡田三郎助の典雅な女性像など、洋画を学ぶ女性たちもあこがれた気品に溢れた作品の数々を紹介します。また、2017(平成29)年に東京から佐賀市城内に移築・復元され、翌年から公開された岡田のアトリエとアトリエに隣接して設けられた女子洋画研究所についても、写真やドキュメンタリー映画の上映により紹介します。
開催概要
会期 | 2025年10月11日(土)~11月24日(月・休) | |
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会場 | 一宮市三岸節子記念美術館 | |
休館日 | 毎週月曜日 (ただし10月13日、11月3日・24日は開館)、10月14日(火)、11月4日(火) | |
開館時間 | 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで) | |
主催 | 一宮市三岸節子記念美術館 朝日新聞社 | |
特別協力 | 佐賀県立美術館 | |
観覧料 | 一般1,000円、高大生500円、中学生以下無料 ※コレクション展(三岸節子常設展示室)観覧料を含む。20名以上の団体は2割引 ※一宮市在住の満65歳以上で住所・年齢の確認ができる公的機関発行の証明書等を提示された方、身体障害者手帳・戦傷病者手帳・精神障害者保健福祉手帳・療育手帳を持参の方(ミライロID可、付添人1人を含む)は無料 開館記念日・無料観覧デー 11月3日(月・祝)は無料でご鑑賞いただけます 清須市はるひ美術館・稲沢市荻須記念美術館 相互割引 清須市はるひ美術館 企画展「アーティストシリーズ」(10/10~12/4)、稲沢市荻須記念美術館 特別展「荻須高徳リトグラフ展-稲沢市荻須記念美術館コレクション-」(10/24-12/7)のいずれかの観覧券(半券可)ご提示で、本展観覧料が2割引となります(1枚につき1名限り・割引の併用不可) |

《あやめの衣》1927年 ポーラ美術館蔵

《支那絹の前》1920年 髙島屋史料館蔵

《麻の着物》1929年、豊橋市美術博物館蔵

《ぬいとり》1914年 佐賀県立美術館蔵
関連行事
◆ 講演会 「岡田三郎助アトリエ」雑話―美が生まれ、夢が育まれた場所
講師 | 野中耕介氏(佐賀県立美術館学芸課長) |
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日時 | 10月26日(日)午後2時~3時30分 |
参加費 | 300円(観覧料別途)、中学生以下無料 |
申込み | 不要。当日午後1時から整理券配付。 |
◆ 講演会 三岸アトリエについて
講師 | 山本愛子氏(三岸節子ご令孫・前 三岸アトリエ管理者) |
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日時 | 11月8日(土)午後2時~3時頃 |
参加費 | 300円(観覧料別途)、中学生以下無料 |
申込み | 不要。当日午後1時から整理券配付。 |
◆ 映画上映会「あるアトリエの100年」
内容 | 岡田三郎助のアトリエについてのドキュメンタリー映画(110分)を上映します。 |
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日時 | 11月1日(土)・11月23日(日)ともに午後2時~3時50分 |
参加費 | 500円(観覧料は別途)、中学生以下無料 |
定員 | 各60名(先着) |
申込方法 | オンライン 11月1日(土)(https://logoform.jp/form/Z3LR/1122517) 11月23日(日)(https://logoform.jp/form/Z3LR/1122560) |
申込期間 | 9月25日(木)午前9時~開催日前日の午後5時 |
◆ 三岸節子生誕120年記念 朗読劇「花よりも~三岸節子物語~」
内容 | 2022年市民有志により結成された朗読劇団のメンバーが、三岸節子の生涯を朗読劇で表現します。オリジナル脚本により、三岸節子の姿が浮かび上がります。 |
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日時 | 11月16日(日) 午後2時~4時 |
出演 | 声劇Caravanいちのみや |
定員 | 60名(先着) |
参加費 | 500円(観覧料は別途)、中学生以下無料 | 申込方法 | オンライン (https://logoform.jp/form/Z3LR/1106414) |
申込期間 | 9月25日(木)午前9時~11月15日(土)午後5時 |
◆ 学芸員によるギャラリートーク
日時 | 10月19日(日)・11月9日(日)ともに午後2時~3時 |
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参加費 | 無料(要観覧券) |
申込み | 不要(当日直接会場) |
同時開催
三岸節子コレクション展(常設展)「受け継がれる美」 |