一宮市三岸節子記念美術館

ICHINOMIYA CITY MEMORIAL ART MUSEUM of SETSUKO MIGISHI

特別展・企画展


企画展「中谷ミユキ展 ―語り合う静物」

 中谷ミユキ(1900-1977)は、三岸節子(1905-1999)と同時代に生きた、広島県出身の女性洋画家です。共立女子専門学校卒業後、病気をきっかけに30歳になってから洋画の道に進み、習い始めて数カ月で1930(昭和5)年の第11回帝展に「静物」を初出品、初入選を果たしました。以降、帝展・新文展・光風会に出品を重ね、実力を認められていきます。戦時中の1943(同18)年には、長谷川春子(1895-1967)らとともに女流美術家奉公隊に加わり、大作の制作にも参加しました。戦後は1946(同21)年に三岸節子らとともに女流画家協会を創設し、後に節子が退会してからも中心的な存在として同会を牽引し続けました。また、二紀会・十一会でも活躍し、きらめくような色彩の静物画を生み出していきました。
 本展では、広島県内の複数の個人宅で保管されてきた初期から晩年までの静物画を中心に、稀少な戦中の作《勝利の少年兵》(1944年、個人蔵)等油彩画のほか、書簡や女流美術家奉公隊の資料等も展示します。戦前から戦後の揺れ動く時代を画家として生き、病を得ながらも絵筆を握り続け、静物画を描くことに情熱を燃やした中谷ミユキの没後初の本格的な回顧展です。

開催概要

会期 2025年1月25日(土)~3月16日(日)
会場 一宮市三岸節子記念美術館
開催時間 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 毎週月曜日(2月24日は開館)、2月12日(水)、2月25日(火)
観覧料 一般800円、高大生400円、中学生以下無料
※コレクション展(常設展)観覧料を含む
※20名以上の団体は2割引
※一宮市内の満65歳以上で住所・年齢の確認ができる公的機関発行の証明書等を提示された方、身体障害者手帳・戦傷病者手帳・精神障害者保健福祉手帳・療育手帳(ミライロID可)を持参の方(付添人1人を含む)は無料  
主催 一宮市三岸節子記念美術館、公益財団法人泉美術館、朝日新聞社

《静物》1930年、広島市立飯室小学校蔵

《勝利の少年兵》1944年、個人蔵

《裸婦》1957年、個人蔵

《花と果実》1969年、広島県立美術館蔵

関連行事

◆ 担当学芸員によるギャラリートーク

日時 2月9日(日)、3月15日(土)各日午後2時~ 
参加費 無料(要観覧券)
申込み 不要(当日直接会場)

◆ トークフリーデー「語り合う日」

日時 2月22日(土)午前9時~午後5時
内容 「語り合う静物」に因み、小さなお子様連れの方や、お友だち同士で、この日1日は自由に感想を語り合いながら展覧会をお楽しみいただけます(静かに鑑賞されたい方は別日でのご来館をおすすめします)。
参加費 無料(要観覧券)
申込み 不要(当日直接会場)

◆ ワークショップ「油絵風な絵、かいてみよう!」

内容 ミユキさんの油絵のような、立体感のある絵を描いてみましょう。
日時 3月2日(日)①午前10時~正午 ②午後2時~4時
講師 稲熊兼氏(ヴェロン會同人、こどもアトリエ主宰)
参加費 500円
対象 年少児~小学生(小学3年生以下は保護者同伴)
申込み ①午前の回はこちら(https://logoform.jp/form/Z3LR/802770)、②午後の回はこちら
(https://logoform.jp/form/Z3LR/802777)からオンライン申込。受付は12月26日(木)午前9時から2月18日(火)午後5時まで。
または、ハガキに住所・参加者名(ふりがな)・学年・保護者名・電話番号・希望回(①か②)を明記の上、郵送(2月18日必着)。