せつこっこクラブ

「せつこっこクラブ」は、子どもを対象とし、「節子さんの作品やアートに親しむための入口」となることを目的とした教育普及プログラムです。

平成29年度 せつこっこクラブ10月

「名品と出会う みんなで大きい木をかこう」
活動報告

 

 

今回のせつこっこクラブでは、現在開催中の特別展「名品と出会う―企業コレクションによる日本近代洋画展―」の作品の中から、木を描いた作品の鑑賞を行い、その後、水彩絵の具を使って参加者全員で大きな紙に1本の木を描きました。

はじめに講義室で、3メートル×4メートルほどの大きな紙にあらかじめ描いておいた木の幹の絵を見てもらい、ここにみんなで葉っぱを描き、絵を完成させることを説明します。さらに、さまざまな木の描き方を調べるためのワークシートを配りました。

 

 

このワークシートをもとに、特別展展示室へ行き、木が描かれた4点の作品(牧野虎雄《梅雨入り(柿青葉)》、伊藤廉《妙義山》、鈴木保徳《翼と花(夾竹桃)》、刑部人《渓流新緑(塩原)》)を鑑賞しました。ワークシートには、「作品の葉っぱの描き方はどんな感じがするか」、「どんな色が使われているか」、「どんな音がすると思うか」という質問が書いてあり、これについて思ったこと、感じたことを自由に書いてもらいます。また、大きな木を描く参考とするために、ワークシートの空いているところに、葉っぱのスケッチもしました。

スケッチしたあとは、講義室に戻り、いよいよみんなで大きな木を描きます。用意した絵の具の中から、使いたい絵の具をそれぞれ3色選んでもらい、それを混ぜて、刷毛や筆を使って木の枝に葉っぱを描いていきます。好きな色を選んでもらったため、同じ緑であっても、ひとりひとり色合いが異なります。混ぜる水の量や塗り方も、子どもたちに自由に描いてもらいます。一枚一枚、葉っぱの形を正確に描いていく子や、点や線だけで葉っぱをあらわす子もいて、枝ごとにちがう葉っぱをもつ、個性豊かな木になりました。

 

 

葉っぱを描き終わった子から、もう一度展示室へ行き、今度は花や動物、果物がどのように描かれているかをスケッチします。それをもとに、講義室の木に鮮やかな色彩の花や果物を描いていきます。りんごやぶどう、椿など、さまざまな花と果物が1本の大きな木に実る、たったひとつの大きな木ができあがりました。

ひとりではなく、みんなで描くことの楽しさ、工夫することの面白さを知っていただけたらと思います。この絵は特別展の62点目の名品として、開催期間中、美術館ロビーに展示します。(学芸員 大村)